南アルプス南部ミチ歩き

塩川〜三伏峠〜荒川岳〜赤石岳〜聖岳〜光岳〜畑薙ダム

ひろぽん(以下W)

【期間】 2000年8月1日〜8日
【形態】 縦走

1日(火) 【出発〜伊那大島駅】
 さて。今回のコンセプトを簡単に。以前塩見岳より北部の南アルプスは歩いた経験があったので、それなら今回は塩見岳より南部、光岳までを歩いてみようじゃないの!というもの。それだけ。クソ暑い中を出発し今夜は伊那大島の駅で駅寝。そういや駅寝も「ステビ」とか「ステビバ」とか「おかん」とかいろいろ名称がありますな。それで思い出したけど、トイレットぺーパーはどう?「トイペ」「トレペ」「巻き紙」「キジ紙」「TP」とあるけど。皆さんはどれでしょう?話がズレたね。学生の大集団が駅を占拠していたのでバス停(屋根付)で就寝した。

2日(水) 【塩川〜(0:45)〜尾根取付点〜(2:14)〜三伏峠〜(0:15)〜三伏小屋】
 時間は今回歩いた実働時間です。エアリアとかのコースタイムよりは早いですよ、ご注意を。普通二日かけるところを一日で行ったりしているので。まあ学生なら標準的だと思いますが。さて。昨日の大集団はタクシーで行ってしまわれたので結局バスは空いていた。とんでもなく悪い道をバスに揺られて塩川に到着。塩川に来るのは実に8年ぶりであった・・・。前回は三伏峠から下山してきたんです。しかし記憶と何も変わっていない風景であった。30kgはゆうに超えたザックを担いで歩き出す。
 ・・・キツイ。今年全然山に行っていないこともたたってペースが上がらず、学生風の2人組とデッドヒートを展開してしまった。いやはや情けない。それでもなんとか12時前には峠に到着する。すでに峠のテン場はテントで一杯だった。でも沢に下りた所のテン場の方が快適だと知っていたので通過する。みんななんであんな狭い所にひしめきあって張るんでしょーね?沢の方がのびのびできるのに。テントを張り終えた頃、雨が降り出す。雷も鳴る。さすがに一人で張っていると雷は精神的に結構辛かったりする。

3日(木) 【△〜(3:38)〜高山裏避難小屋〜(2:34)〜荒川前岳〜(0:40)〜荒川小屋】
 朝は天気が良い。ひと登りで稜線に乗る。稜線に乗ってしまえばこっちのもの・・・となるのが普通なんだけど、そうは問屋が卸さない南アルプス。そのことは最終日まで身体でもって思い知らされる。でも展望が良い。烏帽子岳でバッチリ日の出を拝み南下を開始する。・・・うーんあんまり覚えてないなあ(現在12月)。ただ、人がグンと減ったことは覚えている。みんな三伏峠からは塩見方面へ北上する人が多いんでしょうね。高山裏の小屋に着いたのが8時23分。これで終わるのもなあ・・・まだ動けるよな・・・と思ったので先に進むことにする。もっとも昔はこんなもんで一日が終わっていたけどね。あれはあれで良い時代でした。
 しばらく行くと、前岳が見える。すぐ近くに見える。よし、と大斜面に取付いて登り始めたのだが、これがなかなか終わらない。荷物の重さも手伝って、いやもう大変。道標の所で休んで、15分くらい登って振り返るとすぐ下に道標が見えたりするのです(涙)。それにしても人がおらず、大斜面で一人休んでいる時の爽快感は何とも言えないものがあった。ようやく登り切って前岳に着くと、赤石岳が格好イイ。荒川岳もどしんと構えている。前岳に着いた後は夕立を警戒してすぐに小屋まで下る。テン場には12時30分に到着。テント張ってノンビリする。陽射しがとてつもなく熱いので、木陰に入って読書タイム。ここの小屋はテン場も小屋もわりと混雑していた。やれやれ。結局夕立は来なかった。

4日(金) 【△〜(1:56)〜荒川東岳〜(1:20)〜△】
 今日は荒川三山ピストンだけにした。昨日の疲れも考えてのこと。南ア南部の最高峰だけあって展望が素晴らしい。天気も良いし、言うことなしである。しかし昨日夕立来ないのがわかっていれば、昨日のうちに来れたのに・・・今日先に進めたのに・・・とちょっと後悔する。小屋に8時30分に戻る。優雅に過ごす。しかしハラはへる。いつものペースで食べるといくら食料を豊富に持ってきたとはいえ、無くなってしまうのでタバコとかお茶で我慢。今日も暑い。優雅な一日が過ぎていく・・・はずだったが。夕立である。しかもすごい。どのくらいスゴイかというと、テントに敷いたマットを叩くと、「たぷたぷ」という感触が返ってくるほどである!わかるかな?幸いテントが新品のため浸水はナシ。

5日(土) 【△〜(1:49)〜赤石岳〜(1:25)〜百間洞山ノ家〜(3:00)〜兎岳避難小屋】
 朝早く出発。木々の朝露が身体を濡らしていく。広々とした大聖寺平に来ると後方の荒川岳が相変わらずどしんと構えている。そこから徐々に尾根が狭い登りになってくる。うーん冬に来たら相当ナイフリッジでしょうな。程なくして赤石岳山頂に到着。すぐそこに小屋があるのが少し興醒めではあるが、まあ良しとしよう。しばし山頂でノンビリさせていただく。そして馬ノ背へと下山にかかる。馬ノ背はまさにその名の通り。単調で直線的な道が百間平まで続く。下りだからいいようなものの・・・。百間洞のテン場は気持ち良さそうだったが、今日は兎岳の避難小屋まで行くことにしていたので素通り。それにしてもぽかぽか陽気で気持ち良い。
 りんけん新道を稜線まで登り返すが、暑さも手伝って非常にキツい。手抜きせずに稜線通しで大沢岳に登った方が良かったか。はんせい。しかし、すれ違う人みんな「兎岳の避難小屋に泊まる?やめときなよ」なんて言う。どんなトコロなんだろ?わくわく。兎岳の手前の水場分岐で水を4リットル仕込む。ここにテン場もあるのだが(指定地ではないが)、夕立が怖いので泊まるのはやめておいた。稜線上で雷なんてシャレになりません。何気にキツイ兎岳へ登り、一休みした後直下にある小屋へ行く。

 ドアを開ける・・・真っ暗。壁にはそこらじゅう穴だらけ。床は板がはがれている所が多い。そしてカビ臭い。でもまあテント張れば寝れそう。夕立がなければ外でテント張りたいなあー、と思いつつテントを張って一息つく。しかしこの小屋いつ作ったんだろう・・・。ぼろぼろ。冬にこの中でテント張らずに寝たらそのまま凍死した、なんて恐ろしい話もどこかで聞いたしなあ・・・。とぼけーと考えていると、なんとドアが勝手に空いた!おいおい冗談でしょ、と思ったら人だった。ああよかった♪単独行のおじさんでした。さすがにこの小屋に一人で寝るのは怖そうだったので、お互い喜ぶ。夕方には案の定夕立が襲ってきた。

6日(日) 【△〜(1:30)〜聖岳〜(1:06)〜聖平〜(2:40)〜茶臼小屋】
 さて、おじさんと別れ聖に向かう。左手には赤石岳。貫禄がある。最高峰ではないが、やはり南アの盟主は赤石岳だろう。山容がすっきりしているからそう見えるかな。狭い道を登り降り登りして聖岳に到着。東尾根の向こうに太陽が上がっている。この時はまだ、聖岳に今年何回も行くことになるとは思っていなかった・・・。さて。急なガレを下り、樹林帯を駆け下って聖平に7時30分に到着。当然先に進むので、小屋には寄らなかった。上河内岳目指して登っていくが、ここの登りでライチョウが岩の上にチョコンと座って「くー!」と鳴いていた。あまりにも可愛らしかったので、こっちも「クー!」と真似をしてみる。すると「くー!!」と返事が返ってきた。動物とコミュニケーションを取れるのは嬉しいものである(笑)。お互いにそんなことを30分近くやっていた。しかしあのライチョウは何をしたかったんだろう?ボクも?
 上河内岳から茶臼目指して下っていくと、途中で大学WVとおぼしき団体に追いつく。しばらく後ろについて歩いていると、なんでもないような所で後ろを振りかえり「足下注意です!」と先頭の人。ほう、偉いねえ、初心忘れるべからずやね、と思っていたら、二番目の人も「足下注意です!」とやった。以後10人続く。見てて面白かった(笑)。思うに、学生のWV(山岳部とかも)は、外部から見たら思わず笑ってしまうようなことも、大真面目に何の疑問も抱かずにやっているんですな。って自分もWV上がりの人間ですが。

 茶臼小屋に10時30分に着いてノンビリする。ここは段々状のテン場だった。サルと何とかは高い所が好き、とは良く言ったもので当然のように一番高い所にテントを張った。それにしても中高年登山者の多いことよ。別に悪いと思っているわけじゃないですよ、何歳になっても山登りを続けて山の楽しさを満喫してほしいとは思うんですが。小屋の前のテーブルでバカ騒ぎするのは止めてほしい。場所をわきまえてほしいもんです。あれではまるで動物園。富士山も眺めることが出来るナイスなテン場なんだけど、ちょっとがっかりしてしまった。

7日(月) 【△〜(3:11)〜光岳〜(3:03)〜△〜(0:50)〜横窪沢小屋】
 光まで行くと、日程が徒に増えてしまうのでここは一念発起して光をピストンすることにした。茶臼小屋からのコースタイム12時間強。さあどうなるか?ラジオを聴きながらじゃんじゃかじゃんじゃか歩き続ける。もはやアルペン的ムードは終わりを告げ、南アの南部に入り込んでいることを実感させられる。同時に重登山靴がうっとうしくなる。それでも荷物の軽さもあって、快調に飛ばす。天気も良いし、登りもきつくないので快適である。しかしさすがに光までの登りはやや堪えた。そして小屋を過ぎて光岳に到着!いやー感慨深いものがあります。そこから南方に目を向けると木々が茂った山並みが目に映る。いやはや遠くに来たもんだ。・・・コースタイム半分で。
 来る時と同じく、マイペースで歩き続ける。今日はすれ違う人みんなに「光ピストン?早いねー」と驚かれる。気分が悪かろうはずもない。しかしさすがに疲れる。茶臼岳まではだらだら登るので、だいぶ消耗してしまった。茶臼小屋のテン場まで帰ろうとすると、今日茶臼小屋で泊まるのだろうパーティーのカワイイ子に、すれちがいざま「こんにちは〜♪」と声を掛けられる。いや嬉しいもんです。・・・おっさんくさいな。さて、疲れ果てていたが、テントを撤収して横窪沢まで下る。横窪沢では小屋泊りのおっちゃん2人組に、「兄ちゃん光ピストン?早いなー、お疲れサマ、これでも飲みな」と言われ、ビールを頂戴した!いやあ今回ノンアルコールだったので大感激。久々のビールが身体に沁みていく・・・。

8日(火) 【△〜(?)〜畑薙ダム〜静岡駅〜帰宅】
 タイムは失念しました。一気に駆け下る。大吊橋はちょっと怖かった・・・。長さ150mだよ、だって。揺れること揺れること。別に高い所は嫌いじゃないけど、吊橋は嫌いです。その後バスに3時間乗って静岡駅まで。しばし街をぶらぶらして帰宅した。  今回で南アを光岳まで歩き通したので、次回はいよいよ光岳以南。深南部への進出を目指す!!



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